海外で看護師として働くには、ツアーナースになるという方法もあります。
ツアーナースとは、学校や企業のイベントに付き添い、体調不良者が出た際に対処する看護師のことです。
病院やクリニックに勤務する看護師とは異なり、特定の職場を持たずに働きます。
病院であれば医療行為もできますが、大掛かりな設備のないツアーナースは最低限の処置のみで医療行為はできません。
ツアーナースの特徴は、病院で働く看護師と比較して働き方やお給料のシステムが限定されているということです。
基本的に正社員として雇用されることはなく、派遣社員として働きます。
また、修学旅行は泊まりが必須なので夜も勤務時間に含まれ、何時から何時という風に明確な勤務時間は存在しません。
ツアーナースには、状況を自分で判断する能力が要求されます。
基本的にツアーに医師は同行せず看護師については一人だけという場合もあり得るでしょう。
したがって、誰かに指示を仰ぐのではなくツアーに同行した看護師本人がどんな処置をするか病院に連絡を取るかなど決定しなくてはなりません。
また、臨機応変に緊急事態へ対応することもツアーナースにとって重要なことです。
子どもが多いツアーと大人が多いツアーでは対処方法も違うので、どういった事態が起こりうるか想定しておくのもよいでしょう。
ツアーナースには、判断能力の他にコミュニケーション能力も必要です。
ツアー参加者が気軽に体調について相談できるように、ツアー開始時に信頼関係を築いておくとよいでしょう。
参加者の様子に異変がないかについても気を配っておく必要があります。